肉汁爆弾

いろいろメモっていきます

部屋におっきいクモが出ると三万円の出費になる

おっきいクモが出たんですよ、手のひらサイズの。手のひらはちょっと盛ってるかも、500円玉サイズよりは一回り大きいぐらい、の方が正確かな。
家で晩ごはんを食べて、ぼんやりYoutubeで小倉競輪のライブ配信を眺めて、今日もコメント欄は無茶苦茶言ってるなーとか思ってたらリビングの床にモゾモゾと。
一瞬、ゴキブリを退治してくれるとか言うしなーとか思ったけど、流石に放置するにはサイズがおっきいので、静かにコロコロを手に持って退治を試みます。
ただ、当然なんだけれど彼も生きるのに必死なので、暴れるんですよ。コチラとしてはおっきいクモを潰したくはないし、絶妙な力加減で粘着させるよう頑張る。
クモの割に素早さはそんなに高くなく、意外とかんたんに粘着されてくれたので、そのままシートを剥がしてゴミ箱に入れようとするんですけど、まだクモは生きてて、シートを剥がそうとしたら逃げるんです。というか、そもそもゴミ箱に入れて捨てようとするなら殺生しないとだなー、外に出せばそれでいいやと思い直して。えいやと、もっかい粘着させてそのまま外に出て、玄関外でシートをカリカリ剥がしてたら鳴り響くんですよ。家の鍵が閉まる音が。

我が家は一年半前ぐらいに引っ越したんですが、引っ越してからQrioを愛用しており、Qrioの機能であるオートロック機能も当然利用していました。スマホと財布を持って家を出れば、振り返らずにお出かけできる。なんて最高なんだと思っていました。締め出される今日まではね。

当時の私は、部屋着・サンダル・片手にクモが粘着したコロコロという、なんとも心細い装備でした。時刻は22時、季節は2月。めっちゃ寒い。凍える頭をフル回転させて、何をするべきかを考えます。
鍵は家の中と、彼女が持っている合鍵、あとは管理会社が持っているかも。ただ、彼女の家までは電車で1時間弱、いつもLINEしかしてないので電話番号もわかんないし、そもそも現状は一文無し。管理会社が対応してくれる時間でもない。となるともう鍵屋を呼んで開けてもらうしかない。

幸運にも?私は大学生時代に一度財布を失くして鍵屋を呼んだことがあるので、なんとなくの流れはわかっています。あれはお台場のオクトーバフェストだったな。ベロベロになるまでビール飲んで、終電で帰ったのに財布がないことに気づいた時は本当につらかった。深夜に交番に遺失物届けを出したら後日財布が届いたと連絡があり、踊る大捜査線で有名なあの湾岸署に取りに行ったんです。あの節はお世話になりました。

なので、電話が借りられさえすればどうにかなると知っているんですよ、私は。電話を借りられる間柄の知り合いの家も知らないので、とりあえず交番に向かいます。ただ、そのタイミングで「最寄りの交番がどこにあるかさえ知らずに生きてきた」と気づくんですが、駅の近くにあるやろ!と思って駅に向かったら案の定見つけられました。電話が借りられるかと思ったら「フリーダイヤルの鍵屋なので、そこの電話ボックスでかけてね〜」と電話ボックスを案内されたものの、無事に鍵屋に連絡できました。電話口で、「なんでケータイも持ってないの?」と鍵屋に聞かれて「家におっきいクモが出て、コロコロ握りしめて締め出された」って答えるの、間抜けすぎません?

鍵屋が到着するまで1時間弱とのこと。「エントランスのオートロックの解錠は別料金になるので、玄関のオートロックの内側にいてほしい」と鍵屋に言われたため、マンションに向かう住人に事情を話して、オートロックの内側にいることには無事成功。ただ、時刻が確認できるものを持っていないので、到着予定と言われた1時間後まであとどれぐらいなのかもわからず、ただ震えながらエントランスに待機してました。待っていることはそれほど苦じゃなかったんですが、コンビニに買い物に行くであろう若い女性がエレベーターから降りてきたときに「ヒッ」と驚かれたのは申し訳なかったな。マスクもつけずコートも着ず、サンダルに部屋着のおじさんがオートロックの内側で震えている、そんなの怖すぎるよね。

体内時計で1時間以上過ぎても到着しないので、住所正しく伝えられてたかなとか不安になってましたが、無事鍵屋は到着し、今は温かい部屋からこのブログを書いています。家に帰ったら到着したのは鍵屋が最初に言っていた通りの時刻でした。

深夜料金が加算された解錠料金は30800円。痛手だったけど本当に家に入れてよかった。。スマホ一台あれば全然状況は違っただろうに、クモが出ると気が動転するもんですね。みなさんもお気をつけください。