2018年の11月頭から話を始め、2018年12月頃から開発を開始、2019年の1月16日にリリースしました。CocosCreatorを利用して2ヶ月弱、最後の方はかなりサポートを受けながらですが、無事にリリースできてよかった。
どんなゲームかは遊んでもらえれば15秒もあればわかるので、遊んでみていただければと思います。なんでお前が?なんでこれを?とかそういう話を書いていきます。
ちなみにスクショはこんな感じ。
リリースするまでの話
作ることになった経緯
端的に答えると、メッセンジャー上で動くInstantGameがアツいということを友人から聞いたからです。まだまだ黎明記であること、表現力に制限があることから個人や少人数のチームでも比較的結果を残せそう(=沢山の人に遊んでもらえる、稼げるかも?)という点がチャンスだと感じて、短期間でできるのであればやってみようか〜というぐらいのテンションで始めました。
実際、身近な例としてLINEがメッセンジャー上でのゲームを始めていたり、それより前にWeChatでも同じような例が観測されていて、インパクトのある結果を残しているという話を聞いていたので、説得力があったという事実もあります。
たとえば以下資料を参考にすると、当時のWeChatで流行っていたゲーム「跳一跳」はDAU1億という、文字通り桁外れの数値を出していました。
なぜこのゲームなのか
先輩ゲームの存在
メッセンジャーゲームに対してチャンスを感じて、なにを作ってみようかというところで話に上がったのは、当時ヒットしていた放置ゲームである「BigFish」でした。僕が最初に触れた時点でのMAUが500万人ぐらいでしたが、1月半ば現在の様子を確認すると1000万人を超えていました。すごい。
最初に触ったときの感想は「これはゲームなのか?」という印象でした。しかし、触っていくうちに、ルールのわかりやすさやプレイヤースキルに全く依存しないようなゲーム性など、メッセンジャー上で動くゲームでたくさん遊ばれるためのエッセンスが詰まっている事に気づき、実は売れるべくして売れているゲームということを理解します。
強く作りたいものがあるわけでもなかったため、沢山の人に長く遊んでもらえるようなものを作ろうという目標としては模倣するのに良いのではということからこれをベンチマークに設定したのでした。
どんな放置ゲームにするか
放置ゲーを作ることは決定したとして、どのようなモチーフにするかを友人とともに考えました。結果、世界中で流行っているもののパロディとかが手にとってもらいやすいんじゃね?というところから
「動画配信サイトでダンスを披露して生計を立てるロボ達」
という、そこそこぶっ飛んだ設定の世界観を設定することになりました。
このあたりが決まってしまえば、踊りに合わせてLIKEがついていることを表現して、それらLIKEの数を稼いでいくゲームとし、LIKEを集めて新たなロボをアンロックしていくというような流れで、仕様の大枠はサクッと決まったような気がします。
作っている間の話
導入
どうやって作るのがデファクトなの?というのさえよくわかっていなかったので、特に何で作るかということに対してはこだわりがなかったため、友人の会社でつかっていたCocosCreatorを使ってcocos2dx-jsを使って開発することとなりました。
まずはチュートリアルからやろうかな、と思って書籍を探すと見つけられたのは1,2冊ほどしかなく、厳しい旅路の予感がしました。とりあえずこちらのチュートリ本をやりきり、いわゆるラン系のゲームを作りきった時の感触は「なんかよくわからんけどUnityっぽいから雰囲気でやれそうやん」ぐらいの感じでしたね。
開発中
大枠の仕様から実装しようとしていたものの、触ったことのない開発環境だったので当然のように大量にハマりました。簡単なゲームを作るときによく使うような機能(例えばドラッグしてキャラを移動させるのってどうやるの?)や、CocosCreator自体のクセ(シミュレータでparticleが正しく動かない..)のような、開発者が日本にたくさんいれば日本語の情報もありふれているだろうなという情報が見つかりません。
qiitaを調べたらなんと20記事ほどしかないという有様..(Unityは6000記事以上ありました..)
公式のリファレンスは英語で書いてあるのでそれは読めるとして、ハマったポイントを調べて出てくる記事は中国語のものも多く、こうなってくると機械翻訳に頼るしかなく、心がすり減っていきました..
とはいえ、友人の会社のエンジニアの方々はリリースの経験もある頼もしさだったため、本当に困って実現方法がわからないことなどに関しては直接お話を聞かせていただいて、解決することができました。本当に助かりました...
結果どうだったのか
リリース後の結果ですが、人の入りは上々のようです。みなさん気にする収益に関してはいろいろな問題があって、あんまり夢のある話はできなそうです😂
これはリリース後2日目ぐらいのHourlyでのユーザーをリアルタイムに出しているものです。過去24時間と書いていますが、2日分を合算して9300なので、だいたいDAU5000人弱って感じですね。
そして、これは1/26現在の数値で全てのアクセスしたユーザの合計です。左が新規ユーザーで、右がユニークユーザーなんですが、全期間で見てるので両方同じ値になります。まだこの時点では20,000には到達してないですが、この勢いならきっと到達するはず..
ちなみに、ゲームを遊ぶ時にbotがmessenger上で自動でフレンドになるんですが、そのbotに対しての返信が僕らから見れるようになっています。全然知らなかったんですが、自動でフレンドになったbotに対しても👍を送ってくる人が意外と多いです。ユーザーと直接コミュニケーションできている感は楽しいですね。
あと、お金をユーザーから直接頂いているわけでもないので、罵詈雑言的なネガティブなフィードバックがないのも精神衛生上よいです。
今後について
ゲームについてはリリースまでにやりきれていなかったパフォーマンスに関わる部分の改修を少しやりたいのと、遊び続けてくれる人がいるのであれば諸々のアップデートを行うことも考えています。
僕個人としては日本にあまりにも情報が無いことに嘆いているだけでは状況も変わらずしょうがないので、作った時にハマったことや、簡単なゲームを作ってFacebookに向けてInstantGameをリリースするまでのチュートリアルみたいなものを書いて見ようかなとか思っています。みんなで助け合いながらやっていきましょう。
(追記)
山田元康さん主催のHTML5のミートアップで、この話題でLTをやることになりました。日本のHTML5ゲームのコミュニティを作ろうと頑張っていらっしゃるようです、気になる方はミートアップのページからslackにjoinされてはいかがでしょう。