肉汁爆弾

いろいろメモっていきます

低温調理はローストビーフから始めましょう

ローストビーフです。

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完成図

今年の頭にAnovaを譲ってもらい、レシピをいろいろ探して試行錯誤した結果、完璧なレシピを発見したので報告します。安くて癖がなくて美味いので低温調理はじめる方はローストビーフから入るのがおすすめです。

低温調理の安全性について気にかかる方はこちらを御覧ください。安全性に言及したブログはググればさまざまあるので、気になる方は調査しつつ、あくまで自己責任でお試しください。

www.mhlw.go.jp

 

 

レシピ

「57度で3時間(4-5cm)の後に塩入れ1時間、最後に焼き目をつけて休ませて、できるだけ薄く切る」でレシピは終わりなんですけど、ちゃんと写真を付けて説明します。

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渋谷のドンキで購入してきました、牛のもも肉です。200円/100g を切るこの肉でもビビるぐらいちゃんとしたローストビーフになります。

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厚さは4.5cmぐらいですね。

57度で3時間

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ジップロックに入れて

 

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57度に準備したお湯につけて3時間です。ちなみに普通の鍋だと浅すぎてanovaが入らないので、寸胴のような鍋があるとよいようです。僕は面倒だったのでドンキで衣装ケースを買って代用してます。なんでもあって便利ですね、ドンキ。

あとこの段階でジップロック内に空気が入っていると浮いてきちゃうので、封を開けながら上手いこと空気を抜きましょう。あまり空気が入っているとその部分だけ煮えてないみたいなことになってしまいます。

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空気抜いたらこんな感じ

3時間の間なので、半分ぐらいの時間で裏返したりすると良いと思います。固定するために上から押さえつけたりとかするような流派もあるようですが、それはそれで押さえつけてるところが煮えないみたいなことになるのでは?という気もするので、たまにひっくり返すぐらいがいい気がします。そもそも空気が抜けてれば何もしなくても大丈夫です。

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煮えました

これが3時間後の姿です、色が変わって火が通ってる風ですね。

 

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取り出した姿です。肉汁がかなり出ていますね。ここから味付けで塩を入れるわけですが、その際に肉汁はどうするのかという問題です。ぶっちゃけどっちでもいいと思っているんですが、今回はグレービーソースを作るために肉汁は取り出して保管しました。

塩入れで1時間

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肉汁抜いたやつ

ここに塩を入れます。塩は肉の重量の1%程度ということですが、しっかり味がついてるのが好きなら2%ぐらいでも良いと思います。最終的にわさび醤油とかで食べるなら薄くてもよいので、このあたりはお好みで適当に調整してください。こんかいは550gなので小さじ1(約6g)にしました。

塩を入れたら1時間ほど待機です。この時間も長くすれば味がしっかり付くような気もします。常温で放置するのはちょっとアレなので冷蔵庫に入れておきましょう。低温調理とはいえ肉の塊は結構な温度なので冷蔵庫にそのまま入れるのはためらいますね。粗熱が取れたら、ってよく言いますけど結局粗熱ってなんなんですかね、適当でいいと思います。

焼き目をつける

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1時間後

塩入れが終わりました。写真撮り忘れてて慌てて取ったので手の上です。美味しそうな手ですね。塩を入れても見た目はあまり変わりません。なんとなく冷え始めたかな、ぐらいの温度の肉塊になっています。

次は焼き目をつけます。これはメイラード効果というのを狙うためということですが、要は「肉の焼けてる匂いって食欲増すよね」みたいなことです。なので、肉が焼けてるいい匂いが出てればそれでokで、肉自身に火を入れることは目的ではありません。

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オリーブオイル(サラダ油でも何でもいいですけど)を引いたフライパンをガンガン温めて焼き目をつけます。1面10秒程度とかでいいと思います。

 

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焼き目が付きました、とてもいい香りがします。フライパンが焦げ付いてるのも気になりますが、そのあたりは目をつぶって次の工程です。

この状態で調理自体はほぼ完了していると言ってもいいんですが、温かいうちに包丁を入れてしまうと肉汁が溢れ出してもったいないので、一旦冷やして肉汁を落ち着かせてから食べるのがよいです。なのでさっきまで使ってたジップロックにもっかい入れて15分ほど落ち着かせましょう。

ソースを作る

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シンクが汚い

冷蔵庫で休ませている間にソースを作りましょうね。たまねぎが万能で最強です。今回はグレービーソースとシャリアピンソースを作ってみましたが、シャリアピンソースは苦くて食べれたものじゃなかったので紹介しません。グレービーソースはこれです。薫りがよくてほんのり甘くておいしかった。

cookpad.com

できるだけ薄く切る

あとは冷蔵庫からとりだした肉を切るだけです。無心で切っていたので写真がないですが、地味にこの作業がとても重要で、5mm未満に切ることが肝要です。できれば3mmぐらいにしたいところですが、肉が崩れてしまったりしちゃうので5mmぐらいが安定します。1cmとかの厚さにしちゃうのもロマンがあっていいんですが、ソースのノリとか歯ざわりを考えると今ひとつかな〜という雰囲気がありますね。

完成

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おわり

完成です。安い肉ですが十分うまいです。大事な日にはいい肉を使うともっと美味しくなると思いますが、脂のノリには気をつけてください。あまりに霜降りすぎる肉は好みが分かれる可能性があります。僕は脂大好きですが。

53度との比較

低温調理で美味いローストビーフが作れる、と色んな所で言って回っていたら「大事な日に振る舞うローストビーフを作って欲しい」という発注を受けてしまいました。その時に「できるだけレアなものがいい」というオーダーがあったので、53度のレア気味なものと57度のものを両方作って味見してみました。

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2分割

「いい肉で頼む」というオーダーがあったので、東急本店の地下で1800円/100gぐらいの国産黒毛和牛のランプを買ってきました。びっくりするぐらいの霜降りですね。ランプは牛のお尻のお肉なので、一応モモの延長みたいなところがありますね。53度と57度を作り分けるために2分割してます。

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煮る

順番に煮ていきます。ちなみに100gほどの肉の塊で、厚さは1.5cmほどだったので煮る時間は50分にしてます。

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煮えたやつ

煮えました、脂がすごいですね。日本でいい肉といえばだんだんサシが増えていって霜降りになっていきますね。高い肉を突き詰めたら脂の割合が増えに増えて最終的に牛脂になるのかな?と思ってたら牛脂はタダ同然の値段だったりしますよね。不思議。

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比較

切り分けてみました。左が57度で右が53度です。53度の方はレア感を重視するために焼き目をつける工程も省いています。こうしてみると4度の差ですが57度のほうがかなり身がしっかりしていることが伝わりますね、伝わりますよね。53度の方は赤身も若干ピンク気味です。

食べてみると57度の方はかなり完成度が高かったです。脂のクオリティが高くて、非常に甘くて肉の臭みが無いです。一方で53度の方はレアそのものといった感じで、比較すると生臭さが際立ってしまう印象です。レアにはレアの良さがあるなあとは思いつつ、表面を軽く炙るぐらいのことはしたほうがよさそうかなーという印象でした。

総括

塊肉を調理するとコスパがいいのでやりましょう。しかし量が多いのでしばらく食べ続けることになるので肉の会をやるといいでしょう。

参考

boniqブログは教典

boniq.jp

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